【第3回】開業時にSEO対策済みのウェブサイトは不要

はじめに

【第3回】は開業時にSEO対策済みのウェブサイトは不要というテーマです。

ウェブサイトを制作する企業は必ず言います。

“SEO対策をすると、検索順位が上がって問い合わせが増えます”  

私からするとこの謳い文句は半分以上は嘘です。第3回の講座では以下の3点について裏話も交えつつ、お伝えします。

・上記がなぜ嘘といえるのか
・SEO対策を行うべきステージとは
・SEO対策の具体的なアクション

単なる“不要”というお話だけでなく、“どのようなタイミングで効果的か”までお伝えしています。 今後集客施策を行う上で重要なポイントとなりますので、ぜひ知識として定着させてください。

本編

“SEO対策をすると、検索順位が上がって問い合わせが増えます”が半分以上、嘘の理由  

少し過激なタイトルではございますが、正しくは“問い合わせが増えるまでのプロセスを理解していないと問い合わせは増えない”です。

冷静に考えてみてください。

ホームページがGoogle検索で上位表示されたら、本当に問い合わせは増えますか?

雰囲気論に流されると、ついついYes.と答えてしまいますよね。このからくりは2つの観点で話を切り分けると理解しやすいです。

①見込みアクセス数

地域ごとに「結婚相談所」もしくは「結婚相談所 ○○(地域)」などの検索をしている人は、月間にどれぐらいいると思いますか?   地域によって変わりますが、少ないところだと10件です。

無料(=自分の力)でコツコツやるSEO対策なら構いませんが、この状況がわかっている時点でお金を出す価値は0に等しいです。仮に自分の力でやるにしても、あなたがもし開業したて、あるいはまだ経営が軌道に乗っていない結婚相談所なら、時間を割いてまで効果の出るかわからない対策をコツコツやるのは、正直時間がもったいないです。

プロを活用するのを否定しているわけでなく、もしあなたがSEO対策を行うステージに辿り着いているなら、むしろお金を出して対策する方が圧倒的にコスパが良いです。あくまでやるべきことをやった上でのSEO対策ということをご留意いただければと思います。

仮に50万円、100万円かけてホームページを制作して、それでSEO対策したところで、それが   “本当の意味で機能するかどうか”   は必ず理解した上で行動に移してください。一般にGoogleで上位表示されれば約10%の方は閲覧すると言われていますが(1ページ目でも後半の方だと1〜2%)、月間検索ボリュームにその割合を掛けた時、本当に価値があるといえますか?

そして、1番大切なのは、ウェブサイト制作者がその事実をあなたにちゃんと伝えていますか?もちろん、先ほどの月間検索ボリューム10件は少しオーバー(実際にあるのはあります)ですが、地方では大体400-500件ほどです。   このうちの10%…が多いか少ないかは、費用対効果を見なければいけません。もちろん都会だと月間4000-5000回ぐらいはあるケースがほとんどです。  

“え、じゃあ都会ならそこそこいるじゃん”

と思ったあなたは、次の観点でも考えてみてください。

②上位表示される難しさ

あなたがSEO対策を始めようとした時には、月間検索ボリュームが大きいエリアでは、既にそのエリアの猛者がしっかりとSEO対策済みです。検索ボリュームが大きいほど、対策難易度は高いと思ってください。

実際のところ、上位表示されるのは一体何ヶ月かかるのでしょうか?   もしくは、そもそも本当に上位表示されるのでしょうか?   残念ながら、SEO対策業者はそのほとんどが上位表示の保証をしていません。  

決して、100%の保証がないことを指摘するつもりはなく、これは私も理解しています。“絶対”というのはないのです。もちろん、そんな中で保証できませんと突っぱねることは、私ならしません。 ○○の理由でまだ時間がかかる…など誠意を持って説明します。 というより、事前に説明して充分に納得いただいた上で進めます。

③総括  

以上を踏まえると、 “高額な費用を支払ってSEO対策ガチガチのホームページやブログ記事を制作すること”   は最終的に集客に繋がらず、ただただマイナスが増えていくというリスクがあるのです。  

何もSEO対策が有効でないという言い方ではありません。 開業初期や軌道に乗っていない結婚相談所が手を出すと、マイナスに終わる可能性が極めて高いということを伝えています。

これ、実はYouTubeも一緒です。 今から婚活YouTuberとして名を挙げるのは極めて難しいです。 これからYouTubeを始める人が直近で目指すのは、“あなたの人となり”を伝えることです。 そうして積み重ねた先に権威性がついてくる可能性はありますが、既に先人が強すぎます。

SEO対策に限らず、コンサルに頼りすぎないでください。 あなたがスキルを磨かないと一生誰かに頼らないといけなくなります。 私のコンサルは並走型です。もちろん厳しく申し上げる時もあります。でもその分だけあなたの事業の成長を願っています。それが本来のコンサルのあるべき姿だと思っていますし、私はお客様にもそれを伝えています。

全然関係ないですが、私と話した方は実物とのギャップに驚かれることが多いです。SNSではブランディングもあり、少し厳しめの印象があるのかもしれませんね。

ということで話を戻しますが、私がSEO対策を最も効率よくするならば、  

・対象地域の月間検索ボリュームを検索する(対策の意義を判断)
・既に上位表示されている相談所の数を調べる(対策難易度を予想)  

という2点を調べた上で、ボリュームが多く、競合が少ないエリアである場合に限り、SEO対策を初期にします。  

SEO対策は必ず、運営が軌道に乗って余剰資金が出てきた、もしくは既に別事業などで余剰資金があり“将来的”な効果を発揮させるために対策をしておくという状況のもと実施いただくことをおすすめしております。

ちなみに、月間検索ボリュームを検索するのにおすすめの無料ツールは、“Ubersuggest”です。使い方はググってください。Googleキーワードプランナーでも検索ができるのですが、今は大体の数値範囲でしか表示されずあてになりません。  

類似キーワードも抽出できるので、ブログ作成の参考にもなるかと思います。

SEO対策を行うべきステージとは

やはり、時間は有限ですのでそれぞれが置かれているステージに応じて、やるべきことに注力する必要があります。すでに触れたように…

・開業時
・毎月1人入るかどうか

ぐらいの方がSEO対策するのは少し早いです。もっと他に優先してやるべきことがあります。  

・セミナー集客
・Twitter運用  

この2つを極めてからで充分です。しかも、これらの運営の中で、あなたの強みが変わる可能性があります。そうすると、せっかく作ったホームページをまた修正しないといけなくなります。またそれを外注…なんてことをしているとあっという間にお金がなくなってしまいます。

この際なのでもう1点お伝えしておきますと、 “ホームページは自分で修正できる状態にするべき”   と私は考えています。軌道に乗った相談所なら外注で良いです。でもまだまだ戦略、戦術が安定しない状態では、自分でホームページを修正できる状態が望ましいです。  

WordPressの有料テーマ「Swell」なら視覚的に操作してホームページが作れますし、何より買い切り型で2万円を切っているので、コスパ抜群です。見栄えもとっても良いですし、SEO対策ブログのテーマとしても有名ですので、将来的なSEO対策にも使用できます。これほど素晴らしいテーマはないです。ちなみにサーバーは“エックスサーバー”がおすすめです。

>>SWELL

>>エックスサーバー

これらはアフィリエイトリンクを貼ることもできますが、それだと魅力が半減しそうですので、あえて通常URLでリンクを打っています。

さて、話を戻しますが、ではSEO対策はいつ始めればよいかということです。SEO対策を本格的に始める目安は、毎月の入会数が3人以上になってからです。この段階でほぼ確実にあなた自身、そして結婚相談所の強みが明らかになっていることがほとんどです。

具体的なアクションについて

最後の章はSEO対策については概要をまとめております。SEO対策は大きく3種類あります。

①内部対策
②コンテンツSEO対策
③外部対策

それぞれ説明していきます。

①内部対策

“ホームページの内部構造最適化”   です。

  ホームページでSEO対策します!というのは大概がこの内部対策をメインとするものです。これ自体は別に難しいことではないです。何なら先ほどのSwellという有料テーマを使い、SEO内部対策解析ツール(無料)を使用しながら修正指示に沿って改善していけば、1人で、しかも0円でSEO100点のホームページだって作れます。

私のホームページは特別なことはしていませんが、上記の方法で100点(SEOのところをご覧ください)にしました。

さて、具体的な内部対策のイメージですが、

・Googleが認識しやすいようなコードになっているか
・表示速度が出ているか
・見やすいデザインになっているか
・滞在時間は長いか など

というアクションをしますが、機械的にシンプルさや速度を求めていくということと、人間が見た時のストレス性を改善すると思っていただければと思います。

②コンテンツSEO

例えば、ブログ運営の中で記事制作を工夫し、Google検索で引っかかりやすくするという方法があります。

本来であればトップページ、下層ページ(いわゆる固定ページ)だけで構成されますが、婚活者が検索しそうなキーワードを記事内に散りばめれば、その記事に辿り着きます。 そしてトップページやプラン、料金ページに上手くリンクを貼って誘導(これを内部リンクを繋ぐといいます)すれば、ウェブサイト全体のアクセス数が増え、よりサービスを認知してもらえたり、Google検索時の上位表示へと繋がったりもします。

ブログというのは、実は何となく更新すれば良い、というわけではなく、本気で取り組むなら記事を書く前に“サイト設計”を行うことが必要です。 “好きな記事を書いてSEO対策” はできなくはないですが、場当たり的になってしまいます。

本質は婚活者の需要に合った記事ですが、その需要は先ほどの検索ボリュームを調べるツールで“キーワード”として現れます。

・どんなキーワードで記事を書けば良いか
・キーワードの関連性の高さからどの記事とどの記事を内部リンク(=記事内で他の記事のURLを掲載する行為)を繋げば良いか  

などの設計をきちんとしないと、ベストなSEO対策とはいえません。したがって、 “SEOに強い記事制作します”   というのは少し視野が狭いんですよね。 “サイト設計をした上で、その中の一部の記事を制作します”   のほうが信頼性が高いです。  

最初の方にも触れましたが、知識のない方が依頼するからこそ特にSEO対策はブラックボックスな部分が多く、適切な対策がされないという結果に繋がることもしばしばあります。私は多くの仲人さんとコミュニケーションをとることから、同業者さんのサービスがどうのこうの…というのもよく耳にしますが、  

・確かにそれは質が低い、ありえない

と思う時もあれば、

・それはあなたに知識がないからであって、うまく使えばもっとたくさんの成果が得られるはず  

と思う時があります。私はその本質を伝えた上で理解してもらって、結果としても120%の満足度を実現させたいという想いが強いですが、皆が皆そうではないです。   無装備で突っ込むのは自分のためにはなりません。  

あなたが後悔しない、本当に必要な施策を議論しましょう。とにかく、訳もわからないサービスに大金を支払う人を少しでも減らしたい、というのが最近想っていることです。

外部対策

・どれだけドメインに力があるか
・どれだけ他のサイトで名前、URLなどが言及されているか  

など、他者から見た時の有益性にフォーカスが当てられています。1番簡単なのはドメインの持つ力(=ドメインパワー)が大きなサイト(=有名なサイトとお考えください)から“複数”の被リンクをもらうことです。被リンクとはその方のホームページに上記の名前やURLなどルールに則った引用をしてもらうことを意味しています。それを“複数”です。

1つ有名なところから被リンクを受けてもドメインパワーは大きく上がりません。もちろん、ドメインパワーの高いところから“複数”なんていうのはとてもハードルが高いです。少し非常識ですが意図的に被リンクを受ける方法もなくはないのです。

ココナラの被リンクサービスはリスクが高いので絶対にやめてくださいね。行動して成果に繋がりやすいのは内部対策とコンテンツSEOです。  

さいごに

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第3回はいかがだったでしょうか?“やるべきでないこと”について解説してみました。

今回の記事で伝えたいことは“余剰資金なくして、SEO対策はするべからず” ということです。高額な費用の支払いはメンタルにも影響し、負のスパイラルに陥ります。   充分にご検討の上、開始してください。  

いよいよ、次回から集客の肝となる結婚相談所の差別化戦略についてのお話です。お楽しみに。

では、最後までご覧いただきましてありがとうございました。

以上